【国際交流】イギリス短期海外研修‘25⑤
~歴史を肌で感じた一日 ウォーリック城と薔薇戦争~
研修も折り返しとなる6日目。小さな焦りの中で、研修の目的と向かい合う時間が少しずつ多くなってきていることを感じます。朝の気温は10℃と肌寒さを感じるほどでしたが、空は澄み渡り、気持ちのよい晴天で一日が始まりました。
午前中は、いつも通りガールズ・グラマー・スクールでの研修。今日は小さなお手伝いさんノーアも研修に参加し、和やかな雰囲気の中で学びを深める時間となりました。
午後は、ストラトフォード・アポン・エイボンから北東へ約10マイル。中世の雰囲気を色濃く残す街・ウォーリックへ向かいました。
街の中心には、セント・メアリー教会が荘厳な姿を見せています。セント・メアリー教会は特定の「聖人」を祀る教会ではなく、主にイングランド貴族のチャペルおよび埋葬所として知られています。
ウォーリック城は、イングランドの歴史の転換点となる15世紀に起きた薔薇戦争――ランカスター家(赤薔薇)とヨーク家(白薔薇)の内戦――の始まりと終わりの舞台ともなった、非常に重要な史跡です。美しさを追求した観光用の城とは異なり、「戦うための城」として築かれた堅牢な造りが特徴です。
内部の長く狭い螺旋階段を登って城壁に出ると、郊外まで見渡すことができ、その昔に繰り広げられた戦いの情景が浮かんでくるようでした。
また、城の外では、薔薇戦争を忠実に再現した迫力の劇が行われていました。生徒たちは赤薔薇と白薔薇、二手に分かれて観劇。観客からは「レッドローズ!」「ホワイトローズ!」と声が上がり、まるで当時の戦場にいるかのような臨場感を味わうことができました。
約30分間の観劇を通して、30年にわたる薔薇戦争の歴史を振り返ることができ、生徒たちにとっても貴重な体験となったことでしょう。
ストラトフォード・アポン・エイボンに多く見られるテューダー様式の建物も、この時代から始まった文化の一つ。今日はその時代背景に実際に触れ、イギリス文化への理解をさらに深める一日となりました。